山の麓に立つ重厚な木造の寺院の山門

納経帳・御首題帳との違い

三つは似ていますが、由来も用途も別のものです。

三つの帳面を一枚の表で

見た目が似ているので混同されますが、成り立ちが違う三つの器です。

帳面何を受けるか主な場面体裁
御朱印帳参拝の証としての御朱印神社・寺院を問わず蛇腹。白紙のみ
納経帳納経(写経の奉納)の証札所巡り、霊場めぐり札所名と番号があらかじめ入っていることが多い
御首題帳御首題(南無妙法蓮華経の題目)日蓮宗の寺院蛇腹。御朱印帳と同形だが専用

実務上の要点は一つです。御朱印帳は汎用、他の二つは特定の場面のための帳面。だから御朱印帳を一冊持っていれば、たいていの参拝には足ります。

納経帳:札所を巡るための帳面

「納経」とは本来写経を寺院に奉納することで、納経帳はその証を記録する帳面です。現在は写経を納めずに納経料をお納めする形が一般的になっていますが、名称と体裁はそのまま残っています。

御朱印帳と何が違うか

御朱印帳では回れないのか

回れます。多くの札所で御朱印帳にも記帳していただけます。ただし通し打ち(全札所を回りきること)を目指すなら納経帳が向いています。順番が固定され、抜けが見えるからです。

札所によっては、納経帳・掛軸・白衣で納経料が異なることがあります。現地の案内に従ってください。

納経帳を見る

御首題帳:日蓮宗のための帳面

日蓮宗の寺院では、御朱印ではなく御首題が授与されます。「南無妙法蓮華経」の題目を独特の書体(ひげ文字)で記したもので、宗派の中心にある文言そのものです。

そのため、他の社寺の記帳と同じ帳面に収めることを避ける考え方があります。実際の対応は寺院によって次のように分かれます。

お出しした帳面よくある対応
御首題帳(専用)御首題をいただけます
他社寺の記帳がある御朱印帳「妙法」の二字を授与、または書き置きでの対応
白紙の御朱印帳寺院により判断が分かれます

「妙法」でのご対応は断られたのではありません。宗派の考え方に沿った形です。日蓮宗の寺院を継続的に訪ねる予定があるなら、御首題帳を一冊分けておくのが確実です。

何冊必要になるか

参拝の仕方によって答えが変わります。目安は次のとおりです。

条件から冊数を出す1冊か2冊か診断を用意しています。帳面をどこで求めるかはどこで買うかにまとめました。

「御城印帳」も見た目のよく似た帳面ですが、城郭を対象とした別の趣味の器です。御朱印帳と混ぜて使うことは想定されていません。

使い分けの実際

三冊持ち歩くのは現実的ではありません。行き先が決まってから、その日に必要な一冊だけを持つのが実務的な運用です。

持ち出す帳面を袋ごと決まった場所に置いておくと、取り違えも忘れも減ります。持ち歩き方は御朱印帳の使い方と、袋の選び方のページで扱っています。

あわせて読みたい

御朱印の受け方や御朱印帳の扱いは、神社・寺院・宗派によって考え方が異なります。このページの内容は一般的な目安であり、規則ではありません。現地の掲示や社務所・寺務所のご案内が優先されます。日蓮宗の寺院では御首題として授与され、他と同じ帳面への記帳をお受けにならない場合があります。

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よくある質問

納経帳と御朱印帳は何が違いますか?

納経帳は本来、写経を寺院に奉納した証を記録する帳面で、札所順に頁が組まれているものが多く、霊場ごとに専用のものが頒布されます。御朱印帳は神社でも寺院でも使える汎用の白紙の帳面です。

四国八十八箇所は御朱印帳でも回れますか?

多くの札所で御朱印帳にも記帳していただけます。ただし通し打ちを目指すなら納経帳のほうが向いています。頁が札所順に固定されていて、どこまで回ったか、どこが抜けているかがひと目でわかるためです。

御首題帳とは何ですか?

日蓮宗の御首題(南無妙法蓮華経の題目)をいただくための専用の帳面です。御朱印帳と同じ蛇腹の形ですが、他社寺の記帳と混ぜないことを前提としています。

日蓮宗のお寺で「妙法」だけ書かれました。断られたのですか?

断られたのではありません。他社寺の記帳がある帳面には御首題ではなく「妙法」の二字を授与するという、宗派の考え方に沿った対応です。御首題をいただきたい場合は御首題帳を分けて持参してください。

御城印帳は御朱印帳と一緒に使えますか?

見た目は似ていますが、城郭を対象とした別の趣味の器です。御朱印帳と混ぜて使うことは想定されていません。分けてお使いください。